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2013年1月29日

今回も、リーゲルテレスコープ同様、当院顧問の稲葉繁先生が日本に初めて紹介したResilienz telescop(レジリエンツテレスコープ)の歴史について、ご紹介させていただきたいと思います☆

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【ドイツの入れ歯 レジリエンツテレスコープの歴史】

稲葉先生が留学していた、チュービンゲン大学では 古くから、遊離端義歯における欠損部粘膜の被圧縮度と歯の生理的動揺の研究を行っていました。

専門的な言葉になってしまいました((+_+))

入れ歯が顎の粘膜にどれだけ沈み込むのか、そして、その時支えている歯にはどのような影響を及ぼすのか・・・という研究です。

その結果、入れ歯で噛んだときの沈み込みの圧から歯を保護するために独特な治療方法を生み出されました。

それがレジリエンツを使った、チュービンガーデックプロテーゼと呼ばれる、粘膜で負担する入れ歯

『レジリエンツテレスコープ』です。

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チュービンゲン大学の、Oberarzt(オーバーアルツト)のManfred Hoffmann(マンフレットホフマン先生)のちにUniversität Erlangen(エアランゲン大学の教授)が1966年に発案して、レジリエンツテレスコープが誕生しました。

レジリエンツテレスコープを行った症例についての追跡調査も当時すでに報告され、(Lehmannおよび、Körber)、予後が非常に良好であることが証明されています。

合計100症例以上における術後8年(平均)を経過した時点での調査では、その40%は残っている歯は安定してることが認められ、動揺が増した症例は35%であることが報告されています。

当時から20年以上機能している例が多数確認されていたということです。

チュービンゲン大学では残っている歯が少ない症例に対し、非常に沢山行われていました。

しばしば、E.Körber教授の講義にでていると、とても長持ちをしたケースとして、さも得意げに話をしていたことを思い出します。

下顎3本残っている歯の患者様を、Körber教授がレジリエンツテレスコープで治療をしました。

治療後、ハンブルグに引っ越しをされましたが、20年後、チュービンゲンに戻っていらしたので、見てみると、レジリエンツテレスコープはそのまま使われていた。

という話です。

稲葉先生の症例ではすでに30年症例が何人もいらっしゃり、今でもメンテナンスに見えています。

レジリエンツテレスコープはチュービンゲン大学独特な入れ歯のため、ドイツ国内でも広まっていませんでした。

しかし、応用範囲はかなり広く、特に今の日本人の歯の状態にかなりの割合で需要があると強く感じます。

これまで、折に触れ、リーゲルテレスコープやコーヌスクローネについてはお伝えして参りましたが、レジリエンツテレスコープについてはあまり、お伝えする機会がありませんでした。

歴史を紐解いたところで、これから数回に渡り、レジリエンツテレスコープの素晴らしさについてお伝えしたいと思います☆♪

 

 

 

 

 

 

 

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稲葉歯科医院 院長 稲葉由里子 顧問 稲葉繁

稲葉歯科医院
院長 稲葉由里子

昭和44年に父、稲葉繁(現・顧問)が文京区伝通院で稲葉歯科医院を開業、平成11年に場所を移して秋葉原で新しく開業しました。

「入れ歯が合わず、食べたいものが食べられない」
「口を開けると金属のバネが見えるのがいやだ」
「うまく発音できないので、しゃべるのがおっくう・・・」

このような入れ歯のお悩みをお持ちの方、多いのではないでしょうか。

当院では、入れ歯の本場ドイツで直接学んだ技術を活かし、つけていることを忘れるくらい、自分の歯のように何でも噛めて、笑顔に自信がもてる入れ歯を作っております。

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