「パーシャルデンチャー(部分入れ歯)の設計と製作実習コース」
2011年2月19,20日「パーシャルデンチャー(部分入れ歯)の設計と製作実習コース」開催されました☆
稲葉先生は高齢者歯科学の教授だったこともあり、たくさんの老人施設で高齢者の歯をみてきました。
そこで感じたのは、抜けていく歯のほとんどは、歯科医が治療をし、手を付けた歯です。
「これでは、私たちの存在価値はなんなのだろうか。と感じる」←稲葉先生
歯が抜けてしまう過程で、いい加減なクラスプデンチャーを入れと、さらに歯を失うことを加速させてしまいます。
それ以上、歯を失わないためのパーシャルデンチャーの設計についてわかりやすく説明がありました。
一歯欠損から一歯残存までがパーシャルデンチャーでその技術は、補綴の知識から総義歯の知識までが必要なので、とても奥が深いです。
8020の鍵はパーシャルデンチャーですが、この一番大事なところがいい加減になってしまっています。
きちんとした指示をドクターがださないと、技工士も困ってしまいます。
パーシャルデンチャーの設計では、維持と支持の概念を持つことが大切という話がありました。
日本のパーシャルデンチャーの教育はまず最初にサベーヤーを使い、クラスプの設計をしますが、これは実は大間違いだそうです。
最初に支持である、レストの形、設計をし、バーの設計、最後がクラスプです。クラスプは義歯が外れないために必要なもので、クラスプの付属品がレストではありません。
支持装置であるレストが最優先です。
ちなみに支持とか維持って何??
なのですが、支持は歯の沈み込みに対する抵抗、維持は脱落に対する抵抗のことです。
なんだか難しいな・・・・
と思ってしまいましたが、実はテレスコープシステムの設計の方がクラスプの設計より簡単だそうです。
というのはテレスコープシステムは支持と維持が一緒の装置だからです。
今回の実習コースでは、ラボインテックの高木君にリーゲルテレスコープやコーヌステレスコープのデモンストレーションをお願いしました☆
そして、いろいろなタイプの欠損症例からたくさんのことを学びました。