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2010年7月 7日

「家庭画報」という女性誌の名医が答える40歳からの医学相談特集

という特集で、歯科の部門の名医の代表として、
当院、顧問の稲葉繁先生が質問に回答したものです。

Q.年々歯並びが悪くなっている気がする  50歳・女性

気のせいかもしれませんが、年々歯並びがわるくなっているようです。以前から少し重なっていた前歯が最近ますます重なってきているし、歯と歯の隙間も以前 より目立ってきたように思えます。この年からでも歯の矯正は可能ですか。歯並びがわるくなっているのは、何かほかの病気とも関連があるのでしょうか。

A.歯の周囲の骨を徐々に溶かす歯周病が歯並びを悪化させる。 稲葉繁先生(高齢者歯科教授)

年をとるにともなって歯並びに影響を与える原因はいくつか考えられます。その中でも加齢現象というのは生理的に避けることができませんが、ほかにもある種の病気が原因となって歯並びを悪くする場合があります。

生理的なものとしては食事や嚥下などにみられる、長期間使用による上下の歯のすり減りが挙げられます。この現象が起こると前歯の先端が徐々に平らに なったり、逆に犬歯は各が鋭くなったりします。臼歯においては臼のようになったくぼみが平らになってきます。さらに歯の周囲をト囲んでいる歯肉がわずかず つ根の方向に退縮してきます。しかしこれは短期間できがつくほどの量ではありません。

最も注意を要するのは病的な原因で歯並びがわるくなるものです。その第一の原因は歯を取り囲んでいる骨が徐々に吸収を起こす歯周病です。これは食べ カスが歯の周囲に付着し、それを放置したときにバクテリアが繁殖し、その産生物により歯の周囲の骨が除所に溶けてしまいます。そしてその結果歯は動揺し歯 と歯の間に隙間ができたり、前に飛び出してしまうのです。

このようなときは歯に無理な力をかけることはできませんので、矯正はできないと考えていただいたほうがよいでしょう。歯はわずかな力でも継続してかかりますと移動を起こします。

この力を人工的にかけるのが矯正です。ですから年齢にはさほど関係はないと思いますが、40歳代以上では骨も硬くなってきており、大変むずかしいといわれます。

もうひとつ、智歯と呼ばれる親知らず歯が萌出しきらずに横を向いてでてくることがありますが、このときの力は前の歯にかかるため、徐々に下顎の前歯 が重なってきます。もしも歯の欠損がある場合には、残った歯に負担がかかってくることがあり、歯の移動が生じてきますので歯の治療を必要とします。

すべての歯の根は後ろの方向を向いており、歯が口の中に見えている部分は前の方向に位置しているため前に移動しやすいので、注意が必要です。

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稲葉歯科医院 院長 稲葉由里子 顧問 稲葉繁

稲葉歯科医院
院長 稲葉由里子

昭和44年に父、稲葉繁(現・顧問)が文京区伝通院で稲葉歯科医院を開業、平成11年に場所を移して秋葉原で新しく開業しました。

「入れ歯が合わず、食べたいものが食べられない」
「口を開けると金属のバネが見えるのがいやだ」
「うまく発音できないので、しゃべるのがおっくう・・・」

このような入れ歯のお悩みをお持ちの方、多いのではないでしょうか。

当院では、入れ歯の本場ドイツで直接学んだ技術を活かし、つけていることを忘れるくらい、自分の歯のように何でも噛めて、笑顔に自信がもてる入れ歯を作っております。

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